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米海兵の旧式兵器

Posted June. 25, 2019 08:24,   

Updated June. 25, 2019 08:24

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韓国戦争の時、遅れて韓国に到着した米国の海兵部隊が、移動中に陸軍中隊が道で野営を準備するのを見た。海兵隊の将校がここは敵の砲撃を受ける危険があるため、急斜面に上がるよう助言した。陸軍中隊長は忠告を無視し、大きな被害を受けた。

海兵隊と陸軍の違いは、経験と訓練の違いだった。米陸軍は訓練されておらず、将校は野戦戦闘が経験不足だった。中隊長が急斜面に上がりたくなかったのも、体力不足のためだった。一方、海兵隊は陸軍より進級が遅かったため、第2次大戦に参戦した兵士の多くが現役で常に戦う準備ができていた。

次のような海兵隊のエピソードがある。参戦命令が下ると、海兵隊は直ちに倉庫に駆けつけ、封印された兵器を取り出した。ここには海兵隊に支給された兵器だけでなく、第2次世界大戦の時に陸軍が捨てたり保管を疎かにした兵器も多かった。そのような兵器をリスのようにきちんと管理し、次の戦争に備えることが海兵隊の伝統だという。

この話は、海兵隊の装備は常に陸軍より旧型や陸軍が使って捨てた中古品を使うという意味だ。ベトナム戦争でも状況は変わらなかった。米ワシントン付近にあるクワンティコ海兵博物館には、ベトナム戦争でヘリコプターから降下する海兵隊員の姿が展示されているが、ヘリコプターは陸軍が使ったUH1ではなく、大型で中古のシコルスキーヘリコプターだ。ある兵士はM16ではなくM14小銃を持っている。

このように旧型の兵器を使う理由について、海兵隊員は憤って敵をもっと多く殺せという意味だと自嘲的に解釈した。本当の理由は、予算争いで負けたためと思われるが、哲学的に解釈するなら、先端技術や兵器に依存しすぎるなという意味ではないだろうか。

先端兵器は兵士の汗と危険を減らすためのものではなく、勝利を助けるために存在する。これを忘れ、気楽さと安全だけを追求すれば、軍と国家は危うくなる。

歴史学者