Go to contents

北朝鮮核問題、G20外交戦でも存在感のない韓国外交

北朝鮮核問題、G20外交戦でも存在感のない韓国外交

Posted June. 24, 2019 07:25,   

Updated June. 24, 2019 07:25

한국어

北朝鮮は23日、トランプ米大統領が北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長に親書を送ったことを発表した。朝鮮中央通信は、正恩氏が親書を読む写真を公開し、親書に「興味深い内容」があるという正恩氏の発言も報じた。正恩氏が、中国の習近平国家主席の訪朝を機にトランプ氏の反応を引き出し、米中のラブコールを受けていることをアピールしようという意図が伺える。

正恩氏は、習氏の訪朝の間、手厚く歓待し、中朝協力を対内外的にアピールした。米国に向かって、中国が北朝鮮の強固なバックであることを強調して、圧力を強めた。その一方で、正恩氏はトランプ氏と親書を交わし、「トップダウン」非核化交渉の火を消さないようにした。28日に大阪で開かれる主要20ヵ国・地域(G20)首脳会議を控え、中朝と米の首脳が互いを抱擁し、牽制する外交戦を繰り広げている。G20首脳会議で、米中首脳が核問題を議論する可能性も高まっている。

一方、韓国外交は南北、韓中、韓日、韓米どの関係においても青信号はともっていない。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、G20首脳会議で、中国、ロシア、カナダ、インドネシアの4ヵ国と首脳会談を行うと、大統領府は明らかにした。これまで訪韓を推進してきたが習氏が突如訪朝し、訪韓せずに日本で首脳会談をすることで調整されたのだ。議長国の日本との首脳会談は公式発表から外された。韓日首脳が会っても略式会談程度になるという。

韓国はますます非核化対話構図から疎外されている様相だ。文政府は今月末、トランプ氏の訪韓前に南北首脳会談を開くよう北朝鮮に提案してきたが、北朝鮮からは返答がない。米朝間の非核化をめぐる意見の相違を仲裁し、交渉を促進する創意的な仲裁案を講じるという構想ではなく、ほとんど存在感がない。韓日関係は平行線を辿っているが、北朝鮮は日本との首脳会談の可能性も開いている。南北関係だけにしがみつき、外交の地平を広げることができない場合、韓国外交の存在感はさらに弱まるだろう。この状況を放置すれば、北朝鮮を対話の場に引き出すことが難しくなるということを肝に銘じなければならない。