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米探査機が観測した土星の「輪」

Posted June. 14, 2019 08:40,   

Updated June. 14, 2019 08:40

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米航空宇宙局の土星探査機「カッシーニ」が13年間の土星探査の任務を終えて2017年9月15日に土星に落下して焼失してから1年9ヵ月が経った。カッシーニは最後の数ヵ月間、土星のトレードマークと呼ばれる「輪」を集中的に観測した。

カッシーニが、土星の輪と内部の小衛星の動きを最も近くで詳細に観測した結果が、13日(現地時間)に学術誌「サイエンス」に公開された。これまで詳しく分からなかった微細な構造と表面の特性が今回の観測で明らかになった。

まず、土星の周囲の物質が輪に影響を与えていることが確認された。土星の輪で最も外側に見える明るいA環の外側には、細くて暗い筋がある。「キラー間隙」と呼ばれるここは輪が空いている。この輪の間を直径8キロの小さな衛星「ダフニス」が通過する。今回の観測で、ダフニスがA環を通過し、まるでほうきのように輪の構成物質を掃き、その結果、物質が波打つように揺れて外側に移動する様子が詳しく捉えられた。

上から見れば、うず巻きが輪の中心に現れ、「プロペラ」と呼ばれる構造も詳しく観測された。輪の中に直径100メートルほどの小さな天体が輪を構成する小さな氷と岩石の微粒子の間を通過する過程でこのような現象が起こる。

今回の観測で、プロペラの大きさや特性などを詳しく測定された。遠くから滑らかに見えた輪の表面は所々でこぼこで、櫛でといたような模様があることが分かった。輪を構成する粒子の大きさや組成などの特性によって、粒子が結集したり、長く並んで模様を形成したことが分かった。


ユン・シンヨン東亜サイエンス記者 ashilla@donga.com