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EU離脱で2回目の国民投票推進に逆風、メイ首相辞任秒読み

EU離脱で2回目の国民投票推進に逆風、メイ首相辞任秒読み

Posted May. 24, 2019 09:43,   

Updated May. 24, 2019 09:43

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英国のEU離脱の解決策を見出すことができなかったメイ首相兼保守党代表(56)が24日に辞任すると、英紙「タイムズ」が23日付で報じた。就任は2016年7月。後任の保守党代表で「超強硬EU離脱賛成派」のボリス・ジョンソン前外相の名前が挙がっている。

同紙は、メイ氏が保守党議員委員会「1922年委員会」のグラハム・ブレディ委員長に会って辞任の日程を協議すると伝えた。辞任すれば、在任期間は1000日を少し上回るだけで、第2次世界大戦後に政権に就いた首相の中で最下位圏に入ることになる。戦後最長の在任期間は、サッチャー元首相の4224日。

辞任の決定的な理由は、メイ氏が21日に2回目のEU離脱国民投票を推進すると発言したことだ。メイ氏は、野党第1党の労働党の支持を得るためにこのカードを出したが、保守党議員は激しく反発した。翌日、アンドリア・レッドサム院内総務まで、「2回目の国民投票は英国を致命的に分裂させる」とし、辞任した。レッドサム氏は、メイ政府で辞任した36人目の閣僚級の人物。サッチャー政権では閣僚25人が辞任した。メイ氏の虚弱な内閣掌握力がうかがえる。

保守党議員は、党規まで変えて首相を追い出す構えだ。現規定によると、1年間同じ人物への信任投票はできない。すなわち昨年12月に保守党の信任投票を通過したメイ氏の党代表の任期は今年12月まで保証されるという意味だ。しかし、「1922年委員会」は22日夜、党規改正に対する秘密投票を実施し、メイ氏の辞任を迫ることを決めたと、BBCが伝えた。

首相辞任が確定すれば、後任代表を選出する保守党の全党大会が開かれる。議員投票で2人の候補を決めた後、党員12万5千人の投票が続く。タイムズは、党員の次期代表選好度調査で、ジョンソン氏が39%で圧倒的トップだったと報じた。2位は、ドミニク・ラープ前EU離脱担当相(13%)、3位はマイケル・コーヴ前環境相とサジッド・ジェイビッド内務相(各9%)。

 

メイ氏の辞任で、「合意なきEU離脱」や経済への悪影響を懸念も声も大きくなっている。23日、ポンドが今年最低水準となった。前日、英国2位の鉄鋼メーカー、ブリティッシュ・スチールも、経営破綻に陥り、2万5千人の雇用が脅威を受けている。

 

一方、23~26日、EU28加盟国の有権者約4億3千万人は、今後5年間の自分たちの代表を選ぶ欧州議会選挙を行う。EU加盟国が自国に割り当てられた欧州議会議員を政党得票率によって比例代表で選出する方式だ。各国の議員数も人口比例で決まる。ドイツ(96人)が最も多く、フランス(74人)、英国とイタリア(各73人)、スペイン(54人)が後に続く。現在、英政党の支持率トップは、極右ポピュリズムを掲げるブレグジット党だ。一方、保守党は5位と惨敗が予想されると、英メディアが伝えた。


董正民 ditto@donga.com