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SKがベトナム最大手企業ビングループに1兆ウォン投資、東南アジアの開拓に拍車

SKがベトナム最大手企業ビングループに1兆ウォン投資、東南アジアの開拓に拍車

Posted May. 17, 2019 09:22,   

Updated May. 17, 2019 09:22

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SKグループが、ベトナムの最大手企業(時価総額基準)「ビングループ」に1兆2000億ウォンを投資する。昨年、ベトナムの第2位企業であるマサングループに続いて1位のビングループにも大規模な投資に踏み切ったことで、崔泰源(チェ・テウォン)SKグループ会長が推進する「グローバルパートナーリング」(現地企業とのコラボで海外市場を開拓すること)に拍車をかけているという分析が出ている。

SKは16日、ベトナムのハノイで、ビングループの持株会社(ビングループJSC)の株6.1%を10億ドル(約1兆1900億ウォン)で買収する契約を交わし、戦略的パートナーシップを結ぶことにした。買収の主体は持株会社であるSK(株)とSKイノベーション、SKテレコム、SK・E&S、SKハイニックスの5社が共同出資して設立したSK東南アジア投資法人だ。買収が完了すれば、SKグループは、ビングループの創業者ファム・ニャット・ヴーン会長の一家に続き、事実上2大株主になる。今回の契約署名式には、ファム・ニャット・ヴーン会長と曺大植(チョ・デシク)SKスペックス追求協議会議長が出席した。

2001年に設立して、ハノイに持株会社の本社を置いているビングループは、ベトナム株式市場の4分の1(時価総額基準で23%)を占めている。ラーメンメーカーとして事業を開始したファム・ニャット・ヴーン会長は、不動産市場に投資して大金を稼いだ後、流通、電子、ホテルやリゾートなど全方面に事業領域を広げ、90余りの系列会社を率いることになった。最近では、自動車やスマートフォン製造業も始めた。

昨年の売上は121兆8940億ドン(約6兆2410億ウォン)となっている。過去3年間の年平均売上の成長率が45.5%に達するほど、急速に成長している。そのほとんどが内需市場を中心とする他の東南アジアの企業と違って、「輸出製造業」を中心に事業を展開しており、韓国の大企業と同様の成長戦略を持っているという分析も出ている。財界の関係者は、「スマートフォンや完成車は東南アジアの企業が参入する意欲すら出せなかった市場だ」とし、「国内市場に安住する他の東南アジア企業とは違う」と語った。

これに先立ってSKグループは昨年8月、マサングループの持分9.5%を約4億7000万ドル(約5593億ウォン)で買収した。ビングループとマサングループのベトナム財界1位と2位グループの主要株主になったのだ。このようなSKグループの歩みは、これまで韓国国内企業の海外投資でなかなか見られない新しい試みとして評価される。1兆ウォンを超える大金を注ぎ込みながら、経営権の確保に出ておらず、かといって相場差益と配当を目的とする単純な財務的投資でもないからだ。

SKの関係者は、「これまでSKの東南アジア事業は、生産拠点の構築など国内事業の水平拡張や投資企業の経営権確保が中心だった」とし、「ビングループとマサングループへの投資目的は、このような方法から脱して、地元企業との『パートナリング』を通じたシナジーを高めることにある」と語った。SKグループは、ビングループと一緒に地元市場の新規投資と戦略的買収、国営企業の民営化プロジェクトなどに積極的に参加する計画だ。

崔会長は、ビングループ、マサングループへの投資のために2年以上力を入れてきた。2017年11月、ベトナムのグエン・イェンス・オンプク首相と面談して投資意思をほのめかした彼は、昨年11月もグエン首相と会って、国営企業の民営化への参加、環境問題の解決などについて意見を交わした。昨年はベトナムの学術大会だ「第1回ハノイフォーラム」を開いて、SKの社会的価値の推進戦略を広く知らせることもした。


黃泰皓 taeho@donga.com