Go to contents

大気汚染取り締まりで姿消すか、ロンドン名物「アイスクリームトラック」

大気汚染取り締まりで姿消すか、ロンドン名物「アイスクリームトラック」

Posted May. 14, 2019 08:50,   

Updated May. 14, 2019 08:50

한국어

英国ロンドンで、「アイスクリームトラック」が姿を消す危機に置かれた。米紙ニューヨーク・タイムズは12日、ロンドン市議会が、ディーゼルエンジンを使用し、エンジンのアイドリングで大気汚染を招くアイスクリームトラックを都心で取り締まることを決めたと報じた。

ロンドン市は先月8日から中心街を「超低公害区域」に定め、汚染物質を排出する老朽車両やディーゼル車が進入する場合、罰金160ポンド(約24万7千ウォン)を科すことを決めた。この取り締まりの対象に、アイスクリームトラックも含まれた。みどりの党のキャロライン・ラッセル・ロンドン市会議員は、同紙とのインタビューで、「アイスクリームに喘息をトッピングして注文したい人はいないだろう」と話した。

英国のアイスクリームトラックのドライバーの会「アイスクリーム連合」は、「大気汚染の理由はトラックではなく、英国人がソフトクリームを愛するため」と反発した。一般の冷凍庫は車のエンジンをかけておかなくてもいいが、ソフトクリームの機械を作動させるには多くの電力が必要で、エンジンをかけておかなければならない。アイスクリーム連合はむしろ、エンジンを止めてトラックを使用することができるよう公園付近で電源を供給してほしいと主張した。

市民も、アイスクリームトラックの取り締まりに不満だ。アイスクリームトラックは童心の象徴と見なされる。下校途中、財布からお小遣いを出してトラックでアイスクリームを買う小さな幸せや子どもがトラックから流れる音楽を聴いて追いかける姿はよくある風景だ。映画「ハリーポッター」でロン役を演じた俳優のルパート・グリント(31)は、「アイスクリーム・マン」になりたくて、自動車運転免許を取得してすぐアイスクリームトラックを購入した。ネットユーザーは、「子どもたちがアイスクリームトラックから流れる音楽が何か分からずに育つことになる」と残念がった。

自動車業界が代案を提示した。トラックメーカーのホイットビー・ モリソンは、「アイスクリームトラックは英国の伝統だ。すべての世代の人生の一部になることを望む」とし、電気アイスクリームトラックを年末までに開発することを明らかにした。


崔智善 aurinko@donga.com