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ロッテケミカル、ルイジアナ州に3兆6000億ウォンを投資して石油化学工場を完成

ロッテケミカル、ルイジアナ州に3兆6000億ウォンを投資して石油化学工場を完成

Posted May. 11, 2019 07:58,   

Updated May. 11, 2019 07:58

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9日(現地時間)、米南部の油田地帯ルイジアナ州の石油化学基地「レイクチャールズ」。豪雨が降ったこの日、米国を世界最大の原油生産国にした「シェールガス革命」の中核拠点だここに、韓国石油化学企業が米シェールガス市場に公式に挑戦状を叩きつけた。ロッテケミカルは3年間、計3兆6000億ウォンを投資して、今年エタンクラッカー(ECC)・エチレングリコール(EG)プラントを完成し、同日の完成式典と共に本格的な市場競争に突入した。

サッカー場152個規模(102万平方メートル)の敷地に建てられたこの工場は、韓国企業が米国に建設した初の大規模な石油化学プラントだ。原油から出た「ナフサ」で作る一般的な「ナフサクラッカー(NCC)」プラントと違って、生産単価が下落を続けている米国産シェールガスの副産物である「エタン」を利用して注目を集めている。世界3大「オイルハブ」と呼ばれるメキシコ湾のシェールガスの集散地「モントベルビュー」から約200キロに及ぶガス管を通して供給されたエタンは、この工場でプラスチックのペット(PEトン)ボトルとポリエステル繊維の原料として使われ、「石油化学の米」と呼ばれるエチレンに変身する。

2012年にシェールガスブームが起きると、米シェールガス市場への進出を取り仕切ったロッテグループの辛東彬(シン・ドンビン)会長はこの日の完成式典で、「ロッテケミカルは、米国に世界的規模の2つの石油化学プラントを投資して建設した韓国初の石油化学企業になった」とし、「グローバルエチレンの生産量が現在の350万トンから年間450万トンに増えて韓国1位、世界第7位の規模に飛躍するだろう」と宣言した。この工場は、エチレンを年間100万トン、不凍液および合成繊維などの原料であるEGを年間70万トン生産する。このうち60%を欧州やアジアなど、米国外に輸出する計画だ。米国の「資源」と韓国の「技術」が結合した生産基地が誕生したのだ。

ドナルド・トランプ米大統領は同日、完成式典に出席したシルビア・デイビス・ホワイトハウス政策調整副補佐官を通じて「韓国企業が米化学工場に投資したものとして最大規模のこの投資は、米国の勝利である共に韓国の勝利でもある。両国の同盟が頑丈なことを示す証拠だ」とお祝いのメッセージを送った。李洛淵(イ・ナギョン)首相も完成式典に出席して、「この工場の完成が韓米同盟の証拠なら、工場の発展は韓米同盟の発展の証拠になるだろう」と前向きに回答した。

シェールガスの副産物であるエタンで作られたエチレンの生産費は、原油から出た「ナフサ」で作られた同じ製品の半額に過ぎない。シェールガスの生産単価が下落を続け、米国産シェールガスは世界エネルギー産業と石油化学業界の勢力図を変える「ゲームチェンジャー」と呼ばれる。先月28日、蔚山(ウルサン)工場に、ロッテケミカル米国工場で初めて生産したEG製品1万4500トンを積んだ船が到着し、韓国も「シェールガス革命」の風が吹いてきている。世界経済が減速する中、安価なシェールガス石油製品の供給が拡大すれば、コスト競争力の落ちる企業をはじめ、石油化学業界の「玉石選別」に拍車がかかると予想される。

ロッテケミカルUSAは、今年は売上6000億ウォンに営業利益2000億ウォン、来年は売上9000億ウォンに営業利益3300億ウォンを予想している。営業利益率が30%を超えることになる。第2次シェールガスブームに備えて10億ドルを投資し、現在100万トン規模のエチレン生産設備を140万トンに増設する案も検討している。キム・ギョヒョン・ロッテケミカル化学BU長は、「現在、世界22位の化学部門の売上を10年以内に50兆ウォン規模に引き上げて、世界7位に躍進する計画だ」と明らかにした。


朴湧 parky@donga.com