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ベゾス、月着陸機「ブルームーン」を公開

ベゾス、月着陸機「ブルームーン」を公開

Posted May. 11, 2019 07:59,   

Updated May. 11, 2019 07:59

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米国の電子商取引企業アマゾンの最高経営責任者(CEO)兼民間宇宙企業「ブルーオリジン」の創設者であるジェフ・ベゾスが、有人月着陸機「ブルームーン」を公開した。人類の居住地を火星に建設するための前段階として、5年以内に月面に人を送って前哨基地を作るという米国の計画にも弾みがつくことになった。

ベゾスは9日(現地時間)、米ワシントンDCのコンベンションセンターでメディアと宇宙産業従事者たちが見守る中、ブルームーンの着陸機を再現した実物モデルを公開した。彼は、「この驚くべき着陸機で月に行く」とし、「月で物を載せて離陸するためにエネルギーが24分の1しかかからない。私たちが月に関心を持つ重要な理由だ」と説明した。

今回公開したブルームーンは、重量だけで最大で6.4トンに達する。最大4台の大型ローバー(探査ロボット)を含む機器と貨物を積めば、最大15トンもある。月面から離陸して人を宇宙ステーションなどに乗せて運ぶことができるエンジンの再点火機能も備えている。ベゾスは、「ブルーオリジンが開発した着陸機用エンジンBE-7で、この夏最初の点火試験を実施する計画だ」と明らかにした。

今回の発表は、米国が5年以内に宇宙飛行士を月に送るという計画に合わせて発表された。マイク・ぺンス米副大統領は、この日の行事に先立って、「2024年までに、米国の宇宙飛行士を月に送り込みたい」と語り、当初2028年に予定されていた有人月面探査計画を前倒ししてほしいと米国航空宇宙局(NASA)側に要請した。ベゾスはこれについて、「私たちは3年前から有人月探査を準備したので、計画に合わせることができる」と述べた。

ブルームーンの着陸地点は、月の南極に位置するシャクルトンクレーターになると見られる。月の南極は氷があることが知られている。氷はロケットの燃料と飲み水として活用できるので、人間が月で任務を遂行するのに役立つ。特に液体水素を燃料として使うBE-7は、月の水を分解して水素燃料を得ることができる。

ベゾスはこの日、宇宙に飛ばすコロニーについて言及し、人類の未来についてのビジョンも示した。彼は、「仮想重力を備えた円筒形の宇宙居住地『オニールシリンダー』や巨大な宇宙ステーションを見たい」とし、「これは何百万人の人口を収容できるものであり、私たちがなすべきことは、将来の世代にインスピレーションを吹き込むことだ」と述べた。物理学者ジェラード・オニールが提案したオニールシリンダーは、円筒形の巨大な構造物を回転させて、人工重力を得る概念上の宇宙ステーションだ。


 チョ・スンハン記者 shinjsh@donga.com