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迅速処理案件が可決すると議員数拡大を画策する与党と親与党系3党

迅速処理案件が可決すると議員数拡大を画策する与党と親与党系3党

Posted May. 08, 2019 09:39,   

Updated May. 08, 2019 09:39

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最大野党「自由韓国党」を除く与党圏4党が、選挙制改編案を迅速処理案件(ファーストトラック)に指定するやいなや、与党圏では議席数を増やさなければならないという主張が出ている。民主平和党は2日、議員総会で、与党圏4党が合意した選挙制改編案のうち選挙区縮小に反対し、同党の朴智元(パク・チウォン)議員は国会議員数300人を10%増やそうと主張した。無所属だが親与党の李容鎬(イ・ヨンホ)議員は、議員数を360人まで拡大することを求めた。与党「共に民主党」は対外的に沈黙を守っているが、内部的に選挙区統廃合の対象になる議員を中心に反発ムードが広がっている。

与党圏4党がファーストトラックにあげた地域別連動型比例代表制は、国会議員数を現行の300人で維持するものの、選挙区の議席を28議席減らし、比例代表の議席をそれだけ増やすことを核心とする。このまま選挙制が変われば、ソウルだけで7つの選挙区がなくなり、釜山(プサン)・蔚山(ウルサン)・慶尚南道(キョンサンナムド)で5つ、光州(クァンジュ)・全羅南道(チョンラナムド)・全羅北道(チョンラプクト)で6つの選挙区が消えると予想される。得票率によって議席を配分する連動型比例代表制を施行する場合、「超過議席」が発生し、議員定数の拡大が避けられないが、議席数の拡大に対する否定的な世論を考慮して、選挙区を一部減らして現行300人を維持することにしたのだ。

ところが、選挙区議席の縮小を前提に国民に支持を訴えてきた与党圏4党内でファーストトラック指定が終わると、密かに選挙区の縮小を取り消し、議員定数の拡大に方向を変えようという声が高まっているのだ。各種世論調査で、議員定数の拡大に対しては国民の反対意見が圧倒的だ。このような状況を十分に知りながら、ファーストトラックの指定になるや既得権を維持しようと議員数拡大を図ることは、国民を愚弄する豹変であり、政派的に有利か不利かを問う浅はかな振る舞いだ。

ファーストトラックの指定は、内容を規定するのではなく手続きだ。与党圏4党が提出した選挙制改編案は、議論のテーブルに上がったにすぎない。今後、最長330日間、十分に議論するための第一歩を踏み出したのだ。今、与党圏4党がすべきことは、議員数拡大を主張することではなく、自由韓国党との議論のチャンネルを復元し、合理的な選挙制改編案をつくることだ。自由韓国党も比例代表制廃止を主張するだけでなく、実的な改編案を模索しなければならない。