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大韓民国臨時政府はなぜ国際社会から承認を得られなかったのか

大韓民国臨時政府はなぜ国際社会から承認を得られなかったのか

Posted April. 06, 2019 09:10,   

Updated April. 06, 2019 09:10

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大韓民国の臨時政府がなぜ、国際社会では政府として承認されなかったのかを、様々な外交文書を通じて探求した本だ。

この本によると、臨時政府承認のカギは連合国が握っており、その中でも米国が重要だった。米国は、国際共同管理下の軍政を経た後、韓国を独立させる計画だったので、臨時政府承認の実益がなかった。米国と英国は、フランスでも軍政を構想していたほどだった。パリ入りしたドゴールは、力で政府承認を受けたが、臨時政府にはそんな力がなかった。中国の国民党政府は、米国や英国より先に臨時政府を承認するという構想がなかったわけではないが、それを貫けるだけの力がなかった。結局、臨時政府の要人たちは光復(日本植民地からの独立)後、個人資格で帰国した。

ハンシン大学教授である著者は、第二次世界大戦後、国際法的原則となった「人民自決権」から見れば、臨時政府の存在感を違う形で見ることができると主張する。人民は、外部の干渉なしに政治的地位を自由に決定する権利を有しており、民族解放組織(臨時政府)の主権国家の宣言は、人民自決権の正当かつ有効な行事として評価されるべきだという。しかし、これは、著者の言葉のように遡及適用だ。憲法が、3・1運動で建立された臨時政府ではなく、「臨時政府の法統」を継承したと規定したのも、事実がそうであるからだ。合法性より正当性の観点から、臨時政府にスポットライトを当てることはできるだろう。しかし、もしも「精神勝利」が冷酷な国際政治を直視する視野を遮るなら、我々はまた、どれほどさまようことになるだろうか。


趙鍾燁 jjj@donga.com