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「ソウル」を題材にした音楽コンテンツブーム…KPOP SEOUL YOU

「ソウル」を題材にした音楽コンテンツブーム…KPOP SEOUL YOU

Posted December. 27, 2018 09:21,   

Updated December. 27, 2018 09:21

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15日、ソウル中区(チュング)にある東大門(トンデムン)デザインプラザでは「ソウルレコード」というポップアプリストアが突如紹介され、大きな話題を集めた。ソウルレコードとは、その名の通りソウルの風景が表紙を飾ったり、ソウルを題材にした様々なレコードアルバムを紹介する場だ。長い歳月が込められた昔のLPだが、20日、30代の訪問者たちは、直接触れたり音楽を聴きながら熱狂した。ネイバー文化財団が制作する音楽コンテンツ「オン・ステージ2.0」のうち、「ディギンクグラブソウル」をコンセプトにした公演の付帯行事だった。

最近、大衆音楽界にこのように「ソウル」という地域性と雰囲気を強調したコンテンツが脚光を浴びている。「ディギングクラブソウル」とは、歌手のユン・スイルやキム・ヒョンチョルなど、1980、90年代の曲を最近の若い音楽家たちがリメイクした音源と映像で発表するプロジェクト。キム・サウォル、チョン・ボムソンと両班たちのような多様なジャンルのミュージシャンが集まって、ソウルをモチーフに制作したアルバム「アンフレームソウル」も出した。ユニバーサルミュージックコリアは、グローバルファンを狙って、南山(ナムサン)韓屋村を背景にした公演映像シリーズ「瓦(Kiwa)」をリリースするなどした。

あまりにも慣れていて特別なものなどないように見えた「ソウル」が、音楽界で見直されている理由は何だろうか。専門家らは、対内外的な要因が一緒に働いたと分析している。前の世代とは違って、K―POPと韓流ブームで文化的劣等感を克服した国内の若年層にとって、ソウルは探すほど面白い「ヒップスターシティ」といえる。また、近年、韓国文化に接した外国の若者たちにとって、ソウルは日本の東京を代替するエキゾチックな未来都市だ。

「ディギングクラブソウル」を共同企画したスペースオディティのキム・ホンギ代表は、「『新都市』『感覚の帝国』のような乙支路(ウルジロ)のレトロクラブの流行と『ニュートロ』(新しいレトロ)ブームに乗って、ソウルはクールな都市になった」とし、「海外音楽関係者たちも、東京の代わりにソウルに出張に来ることを自慢に思えるほど、ホットプレースに生まれ変わった」と話した。

「瓦」は、最初の画面から「Kiwa、Seoul、Korea」というロゴを打ち出している。韓国グループ「ライフ・アンド・タイム」、オゾンに続き、最近来韓した英国DJジョナス・ブルーの公演も韓屋で撮影した。「瓦」を企画したユニバーサルミュージックコリアのイ・ジュンファン代理は、「これまで数々のライブビデオシリーズがあったが、地域性を前面に出したものはほとんどなかった」とし、「世界の人々の脳裏に深く刻まれる韓国的キラーコンテンツを打ち出すのに、『ソウルコリア』というブランドは欠かせなかった。ソウル市の協力も得た」と話した。

K-POPプロモーションビデオにおいても、ソウルは熱い。かつて巨額の予算を投じたプロモーションビデオが、米ロサンゼルス、英ロンドン、日本の札幌など、「現地ロケ」を打ち出していたことに比べれば、様変わりしている。ウェブマガジン「アイドルロッジ」のミミョ編集長は、「エクソの『LIGHTSABER』(2015年)、ガールフレンドの『時間を走って』(2016年)以来、乙支路と文来洞(ムンレドン)、梨泰院(イテウォン)などを背景に、生のソウルを見せるプロモーションビデオが増えた」とし、「ワゴン車に乗ってソウルを見せるNCT127の『私のVan』が示すように、海外ではK-POPの首都へのロマンを刺激する空間として、韓国内では馴染みある地域としてソウルが新たにスポットライトを浴びている」と分析した。

映画「ブレードランナー」は、仮想の未来都市に香港と東京のイメージを借用した。リドリー・スコット監督がディストピアの不安を、異国的趣により増幅した青写真だった。未来と過去が共存するソウルは、音楽コンテンツに乗って韓国人にも、世界の人々にも新しい未来的ロマン都市になっている。


イム・ヒユン記者 imi@donga.com