29日、外交筋によると、李氏は28日、中国・北京で非公開で王外相と面談した。先月19日に特使として北京を訪れて習近平国家主席と面談したが、1ヵ月後に「アジア相互協力信頼醸成措置会議」非政府フォーラムに出席するために再び訪中していた。
王外相は面談で、韓国は米国のミサイル防衛システム(MD)に編入されてはならないとし、THAADが米国のMDの一環という認識も示したという。側近の李氏を通じて文大統領に「中国の立場はTHAAD延期ではなく撤回」と再び強調したのだ。
習近平政府は、文政権発足に期待を寄せた。中国外交当局者は記者団に対して、「中韓の相性がいいと考える」とまで話した。しかし、韓米首脳会談を控えて文大統領が米国にTHAAD撤回ではないとの立場を明らかにすると、「現実認識を正しく」と不満を伝えたのだ。
来月初めのドイツ・ハンブルグでの主要20ヵ国・地域(G20)会議を機に開催が予想される韓中首脳会談で、習主席が文大統領にTHAAD撤回を強く迫るという予告でもある。会談場所はハンブルグではなくG20会議直前に両首脳が滞在するベルリンになりそうだ。
尹完準 zeitung@donga.com