北朝鮮が公開した新型ICBMのエンジンは、KN-08移動式ICBMのエンジンよりも大きい(改良型KN-14)とみえる。エンジンから吹き出る火炎も、2月初めに発射した長距離ミサイルより強いと、軍は見ている。
軍当局は、北朝鮮の新型ICBM開発が最終段階に入り、1、2年内に実験発射が可能になると予想している。韓国や日本、グアムの米軍基地を攻撃できる短中距離弾道ミサイルはすでに実戦配備されており、北朝鮮が小型の核弾頭を米全域に落とすことができるICBMの能力強化に全力をあげているということだ。
金第1書記が先月、小型の核兵器と運搬手段(ミサイル)の追加製作を指示した後、小型核弾頭と推定される物体の公開、弾頭の再進入シミュレーション、固体燃料ロケットエンジンの実験に続き、エンジン実験まで公開するなど、北朝鮮はICBM開発の能力があることを誇示している。新型ICBMの「頭」(弾頭)と「胴」(2、3段用固体燃料エンジンロケット)、「尻尾」(1段用推進体エンジン)を次々公開されたのだ。
北朝鮮が昨年、東倉里(トンチャンリ)発射台の増築工事を終えたのも、新型ICBM開発の有力な兆候とみえる。北朝鮮は2012年の「銀河3号」の発射後、「銀河9号」と書かれたミサイルの模型を公開した。新型ICBMは、今回公開された液体燃料ロケットエンジンを1段推進体、先月24日に公開した固体ロケットエンジンを2、3段推進体に使うものと予想される。
軍関係者は、「4度目の核実験で核の小型化をほぼ達成した北朝鮮は、新型ICBMに小型の核弾頭を搭載して実戦配備すれば、米国が『核保有国』を認めざるを得ないと考えたとみえる」と話した。