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融資金の返済圧力強まり連鎖倒産への不安感高まる、中国の韓国企業

融資金の返済圧力強まり連鎖倒産への不安感高まる、中国の韓国企業

Posted August. 19, 2011 03:02,   

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中国の瀋陽で製造業を営んでいるクォン某社長は、融資のことで頭を悩ませている。クォン社長は、「最近、銀行から返済期日を延長してもらえない上、期日前に借入金を返済するよう激しく督促を受けており、資金繰りに問題が生じた」と泣きべそをかいた。

緊縮基調を保っている中国当局が、融資を厳しく締め付け、中国に進出している韓国系銀行や韓国企業が苦しんでいる。銀行は強化された預貸率(預金残高に対する貸出残高の割合)を規制にあわせるのに追われ、融資の余力がなく、韓国企業は資金源が底をつき資金難に苦しんでいる。

●「融資を減らせ」、各銀行は大わらわ

中国当局は、銀行健全性の強化に向け、預貸率を75%以下に維持するよう定めている。100ウォンの預金を預かったら、融資は75ウォンのみ行わなければならない。これまでは月末だけ、同比率に合わせれば済んだが、6月からは毎日、同規定を満たさなければならない。そのため、新規融資が激減し、金利も上昇の勢いを見せている。

ウリやハナ、新韓(シンハン)、企業(キオブ)、外換(ウェファン)銀行など、中国に法人を設立している韓国系銀行の状況はさらに厳しい。これまで、外国系銀行は預貸率の適用を受けなかったが、今年末までは中国銀行と同様、75%の限度に合わせなければならない。昨年末基準で、預貸率が100%を上回った韓国系銀行にとっては、足元の火となっている。

預貸率基準に合わせるためには、預金を増やしたり、融資を減らしたりしなければならない。しかし、今年に入ってから、中国当局による短期外債限度規制や通貨緊縮政策などにより、中国内外資銀行の経営環境が悪化し、預金を増やすのには限界がある。さらに、韓国系銀行は調達金利が高い上、中国内支店網が少なく、知名度も低いので、相対的に預金を誘致するのが容易ではない。

銀行も基準に合わせるために、奔走している。ハナ銀行は、手形発行の多い中国企業を対象に、預金担保の銀行保証手形を発行するなど、営業力を強化させている。ウリ銀行は、デリバティブ商品の販売を準備している。しかし、うまくいかなければ、12月が近づくにつれ、融資を減らす可能性が大きい。ハナ銀行の関係者は、「毎日、75%に合わせなければならず、長期的には65%台の構造を築くため、努力している」とし、「預金を大幅に増やすことができなければ、融資を減らす状況に見舞われかねない」と話した。

●連鎖倒産への不安感高まる

これを受け、韓国系銀行に頼ってきた中国現地の韓国中小企業の資金難はさらに深刻化せざるを得ない。人件費は上昇を続ける上、最近、米国債格下げ後、中国人民元の切り上げ幅が増大し、輸出価格の競争力まで下がり、3重苦に苦しんでいる。

韓国系銀行から融資を受けることができなければ、企業は中国銀行と取引をしなければならないが、確実な担保がなければ、敷居を跨ぐのが難しい。北京郊外で建築材料を生産している李某社長は、「担保さえあれば、より高い利息を払ってでも融資を受けることができるが、それすらない状況で、気を揉んでいる」とし、「今のところ、耐えてはいるものの、長期化すれば廃業に追い込まれるメーカーも現れるだろう」と話した。

貸出需要は多いのに、融資は打ち切られ、金利まで上がり、企業は泣きべそをかいている。中国は特に、外貨流入を規制しており、現地の韓国企業は資本金だけ持ってきて中国系や韓国系銀行から融資を受けるケースが多い。従って、新規資金を調達できる道がなくなり、苦戦を強いられているというのが、業界の主張だ。

国際金融センター・研究分析室の李チフン部長は、「韓国企業が中国で安定的に資金調達をするためには、韓国の各銀行が力量を育成しなければならない」とし、「国内本社の信用を担保に、現地企業に融資を行う簡単な手法から離れ、収益モデルを多角化し、差別化されたサービスを導入しなければならない」と話した。



redfoot@donga.com koh@donga.com