Go to contents

「学生時代に通った洋食店で揚げを注文」 日本メディアが天皇の人間的な姿を強調

「学生時代に通った洋食店で揚げを注文」 日本メディアが天皇の人間的な姿を強調

Posted May. 03, 2019 09:06,   

Updated May. 03, 2019 09:06

한국어

「憲法にのっとり、日本国および日本国民統合の象徴としての責務を果たすことを誓います」

天皇が1日、国民の代表の前で即位の「お言葉」を述べた。「天皇は日本国の象徴であり日本国民統合の象徴」と規定した憲法1条を守るというメッセージだ。

明治維新後1889年に公布された「大日本帝国憲法」(明治憲法)で、天皇は統治権を総括する絶対君主だった。しかし、第2次世界大戦敗戦後、1946年に制定された現平和憲法で、天皇の地位と役割は「統治者」ではなく「象徴的存在」に変わった。

日本メディアは、天皇の即位に合わせて、天皇の人間的な姿を強調した。NHKは1日、天皇が学生時代に通った東京都豊島区のある庶民的な洋食店を訪れ、「天皇陛下がご学友5、6人とポテトグラタン、から揚げ、ウイスキーをよく注文された」と伝えた。当時の友人は、「天皇陛下は洋食店に行く時、できるだけオーナーに顔を見せなかった。平凡で一般的な料理を食べたがったが、オーナーが身分を知れば一般的な料理を出さないため」と付け加えた。

気さくな性格とされる上皇も、在位(1989~2019年)中に阪神大地震(95年)、東日本大地震(11年)、熊本大地震(16年)など被災地を訪れた。床に膝をつけて被災者と同じ目の高さで話をした。過去の絶対君主だった天皇が被災者に寄り添うことで、国民は皇室に親近感を覚えた。これを通じて「国民統合の象徴」という責務を全うしたと評価された。上智大学の高見勝利名誉教授は2日、朝日新聞に「現在の憲法制定当時の統合は『天皇を中心に国民が一つになる状態』を意味した。しかし、上皇陛下が『国民が統合』させた」と評価した。

天皇の「象徴的存在」という特徴は、国会の招集など「国事」行為だけを行うという憲法条項でもよくあらわれる。国事行為も内閣の助言と承認が必要なので、自ら決定できることがないという意味だ。東京大学の木宮正史大教授は、「韓国人は天皇が首相を牽制することを期待するが、事実上不可能」と話した。


東京=パク・ヒョンジュン特派員 lovesong@donga.com