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寧辺活動、金正恩氏の神格化…北朝鮮の無理強い式の挑発に備えなければ

寧辺活動、金正恩氏の神格化…北朝鮮の無理強い式の挑発に備えなければ

Posted April. 18, 2019 08:29,   

Updated April. 18, 2019 08:29

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北朝鮮の寧辺(ヨンビョン)核施設で放射性物質の移動や再処理活動関連と推定される動きが捉えられたと、米国の戦略国際問題研究所(CSIS)が17日、明らかにした。12日に撮影された衛星写真によると、寧辺核施設付近に5台の特殊車両があり、この車両は過去には放射性物質や再処理に関係して登場した。北朝鮮が衛星写真に撮影される可能性を念頭に置き、特殊車両を登場させたのは、寧辺核施設の活動をほのめかして米国を圧迫しようとする狙いがあるものとみられる。

2月のハノイでの米朝首脳会談が物別れに終わった後、北朝鮮の対応基調はトランプ米大統領との対話のひもは放さないが、対外的に挑発の可能性を高め、米国の反応を得るという戦略だ。トランプ氏が米朝会談を急がないと予告し、直ちに対話の再開が期待できない状態なので、緊張ムードを高める、低い強度の攻勢が必要だと計算したものとみられる。寧辺核施設の活動を見せたことに続き、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が昨年11月から5ヵ月ぶりに軍部隊を視察したことも、同じ背景と見ることができる。

北朝鮮はさらに、文在寅(ムン・ジェイン)政府に対しても扉を閉じている。南北当局間の接触に応じないうえ、今月初めからは韓国側の民間団体との事業協議も一方的に中止している。韓国側にも米朝交渉の決裂の責任があると強調し、内部を取り締まり、文政府が積極的に乗り出すことを望んでいることがうかがえる。金正恩氏が最近、韓国政府に対して「おせっかい」云々し、北朝鮮の側につくよう露骨に迫ったこともこのようなムードと無関係ではない。金正恩氏は12日に出版された『偉大な人間 金正恩』という本で、「天から生まれた」と神格化された。国際社会の制裁が続く状況では過去のパターンを踏襲しなければならないほど内部の取り締まりが切迫しているという証拠だ。

内部の取り締まりが限界にぶつかる場合、金正恩氏は危機を助長して関心を引き、事を大きくしようとする可能性がある。金正恩氏が瀬戸際戦術に戻って関心を引くためにごり押しし、ミサイル実験試験などの挑発で危機を高める可能性に徹底して備えなければならない。金正恩氏の非核化交渉の意思を信じるという便宜的な楽観を抱いてはいけない。