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「追加制裁の撤回を指示」 今度もトランプ流のアメとムチ

「追加制裁の撤回を指示」 今度もトランプ流のアメとムチ

Posted March. 25, 2019 08:16,   

Updated March. 25, 2019 08:16

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トランプ米大統領が22日(現地時間)、北朝鮮に対する追加の大規模な制裁計画を撤回したと明らかにした。米財務省が21日に北朝鮮の国連制裁逃れを助けた中国の海運会社2社を制裁し、北朝鮮が開城(ケソン)南北共同連絡事務所からの引き上げと「核ボタン脅威」で反発すると、トランプ氏が翌日、「追加制裁はない」と収拾に出たのだ。

トランプ氏は同日午後、ツイッターに、「北朝鮮に対する従来の制裁に加えて大規模な制裁を科すと今日財務省が発表した」とし、「私は今日、追加制裁の撤回を指示した」と明らかにした。これは、トランプ氏が財務省の制裁を一日で撤回したと解釈され、メディアだけでなくホワイトハウスと主務省庁内でも大きな混乱を呼んだが、「従来の制裁は維持され、今後の追加制裁はない」ということで整理された。外交筋は、「(21日の)制裁は撤回されず、中国の海運会社に対する制裁も維持される」とし、「トランプ氏が(ハノイ米朝会談直後に)話した通り、米国はこの時点で北朝鮮に対する(大規模な)追加制裁はしないという意味」と説明した。

しかし、トランプ氏がハノイ会談決裂後1ヵ月も経たずに追加制裁を断行し、これとは別の大規模な制裁計画を取り上げたことは、北朝鮮の出方によってはいくらでも追加制裁カードを取り出すことができるという圧力サインでもある。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が15日、崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官を通じて、「交渉中止と核・ミサイル実験停止の撤回」の可能性まで示唆したが、「制裁は維持する」と明確に線を引いた。その一方で、ホワイトハウスはトランプ氏のツイッター後、「トランプ氏は金正恩氏が好きで、このような制裁が必要だと考えていない」とし、北朝鮮に融和ジェスチアーを送った。

大統領府は週末、米朝の状況がジェットコースターのように時々刻々急変したが、「ムード変化を慎重に見守っている」とし、特に立場は示さなかった。ある外交筋は、「大統領府が非核化の『運転席』ではなく『搭乗席』に座った状況になっている」と指摘した。


ファン・インチャン記者 ワシントン=イ・ジョンウン特派員 hic@donga.com · lightee@donga.com